Model 2011 SUZUKI GN125H
最終更新日 2015 年 12 月 11 日
GN125H と派生車種についてGN125-2Fには排気ガス対策デバイス(二次空気供給装置・エアインジェクションAI)が装着されており、馬力もHと乗り比べればわかる程度低くなっているようです。燃費についてはHと変わらない程度の方もいれば、良くて40キロという方もいるようで、排ガス対策で少し悪化している可能性もありますね。 装備は2FやEN125-2Aのほうが良いのですが、国内では純正サイズのチューブレスタイヤが入手不可能というのもあり私はオーソドックスなHを購入しました。 この手のバイクの扱いのあるショップでよく見かけるのは下表の3種ですが、中国国内向けやEU向けの車両を独自に輸入している店も存在し、エンジンや装備・仕様が細かく異なっていたりしますので購入検討の際は実車をご覧になることをおすすめします。
耐久性や信頼度2015年9月に走行距離が7万キロを超えましたが、まったく故障することなくここまで来れました。これまで交換したのはオイル類と電球などの消耗品のみです。ワイヤー類も数回エンジンオイルやシリコンオイルを注油しただけで、いまだ一本も切れていません。クラッチワイヤーなどは1万キロ以下で切れることを覚悟していたのですが、7万キロ走った現在も引っかかりや重くなることもなく使えていますし、クラッチ自体にもトラブルはありません。当初はクラッチ板やワイヤー類のほかメーターギアやベアリング類も弱いのではないかと考えていたのですが、ハブベアリング、ステムベアリングの鳴きやガタもありません。このバイクは車重が110キロしかないので駆動系や軸受けへの負担が少なく長持ちしているのかもしれませんね。 エンジンについても1000キロごとのオイル交換がよかったのか非常に調子がよく、納車当初と比べて現在のほうが振動も少なくよく回ります。もともと設計通りのパワーが出ていたとしても12.5馬力なので全開で加速することも多いのですが、パワーの衰えなども体感できるほど低下しておらず、異様に高いエンジンの耐摩耗性に驚いています。 キャブのダイアフラム同様ピストンリングも良質なものを使用していると思われます。タオバオでGNのピストンリングを検索するとRIKENの包装紙に包まれているものが出品されていますので、ピストンリング・オイルリングは日本製なのかもしれませんね。 ここまで無故障で乗れた時点で価格相応のもとはとっくに取れています。いつ壊れても文句なしなのですが、このまま楽に10万キロ位はいけそうな気がします。これまでの磨耗度や故障のなさからいくと、恐らく走行距離10万キロ突破してもまだまだ走れるのではないかと。 車体各部の詳細
部品の入手性について車体そのものの製造品質については問題なくても、消耗品や交換部品が確実に入手可能なのか気になるかと思います。パーツの入手については 純正部品の入手・輸入方法について で詳しく説明しますが、大きく分けてパーツ類には、
GN125Hの原型となった国産のGN125Eの部品が使用可能であるとはよく言われますが、小変更や改良された部位もありますから、全てのパーツが流用できるわけではなく、部品流用可否の判断も自己責任の下で行う必要があります。 この点の判断をバイク屋に強要するのはやめましょう (バイク屋にとってはリスクしかない)。約2割程度のパーツは流用がきかず、中国からの個人輸入や販売店経由で輸入業者からの購入が必須になるパーツです。どうしてもパーツを流用で済ませたい時は、場合によっては使えるかどうか判らない部品を試しに買ってみなくてはならない場合も出て来るかもしれません。その点は少々の覚悟が必要かと思います。これらの情報については GN125H 主要部品一覧と流用情報 のページに判り次第蓄積していきます。 スペアキーについて スペアキーを作成しに何件か鍵屋さんを回りましたが、恐らく国内には完全に同じブランクキーは存在しません。若干短い(数ミリ)ものの、同形状のブランクキーが クローバーFM231 と他の互換品です。GNのシリンダーはすべてこのキーで回せます。非常に古い形式らしく、どの鍵屋さんでもブランクキーを在庫しているとは限りません。また、タオバオなどの中国のオークションでGNに使用できるブランクキーが販売されていたりしますが、質は上記の日本製のブランクが明らかに良いです。(触っただけで判る。さらに言うと本鍵よりも良い) なぜGN125H を選んだかこのバイクの少々特殊なところは、「30年前のバイクが新車で入手可能である」という点です。フロントブレーキやキャブなど若干の変更箇所はあるものの、中国製GN125Hは基本的に最初期のGN125にキャストホイールを装着したものとなっています。1982年といえば今年34歳になった私が幼稚園児だった頃のバイクであり、その時代の単車が今現在でも新車で購入できるという点に強く惹かれました。 同程度の価格で購入できるEN125やYBR125も当然比較対象にあったものの、タイヤの入手性に不安があったり、ロングツーリングにはGNのほうが荷物の積載性が良さそうだったことに加えて、前段で述べたようなある種の懐かしさも手伝い、購入店ではYBR125とEN125も在庫していましたが、割と迷わずにGNを選択しました。ただ、店でまたがってみた時に少々シートが低すぎるような気もしたのですが、地獄の30時間耐久ツーリングなどで体力的に極限の状態にあっても、非常に足つきが良いため立ちゴケの心配がなく結果的には良かったと思っています。 お店選び基本的にバイク屋は他店購入車を修理したがりません。バイクは購入と同時に(整備を店任せにする人は)以後も店との付き合いが続くことになるので、後の修理や整備の際にも不安なく頼める店かどうか考えてから購入してください。(この点については後日別ページを書こうと思っています)自分が購入したのは整備から販売や登録まで全て一人でこなす、大阪府高槻市の小規模な個人店。 「スズキバイクショップ」の看板を掲げており、スズキの新車中心だがホンダのスクーターなんかも少数置いてました。一人で大変と思われるが、その旨たずねてみると「忙しい時は嫁さんがナンバー取得に行ってくれます」とのこと。大阪市北部周辺のバイク屋を何店舗か回ってから購入店を決めようと思ったものの、車両も安く意味不明な諸費用は請求してこないこの店に決定、見に行ったその日に契約し、代金を置いて帰ってきました 乗り出し価格は14万円車両本体125,000円、納車整備費+ナンバー取得代行15,000円、支払い総額は140,000円+自賠責でした。納車は約25km離れた自宅までトラックで運んできてくれました。自賠責は3年分加入し、任意保険は全労災、思いのほか安価に買えたためロードサービスと盗難保険も加入しました(このロードサービスが後に奈良の山奥で役立つこととなる)。もっと車両価格が安いところも存在しますが、そんな店は案の定、諸費用が35,000円だの38,000とかだったりするので要注意です。私が考えるにバイク購入の際の諸費用やその名目というものは、販売店の商売のやり方が如実に露呈する性格を持っており、私が購入時に調べた限りでは最高で5万円を超える費用を請求する店舗も存在しています。 私が購入した高槻市のバイク店は納車整備費とナンバー取得で15000円で、それ以外の費用の請求は一切ありませんでした。(自宅まで届けてもらいましたが費用は無料) 商売ですから購入者との合意に基づいた契約であればどんな名目で費用を請求していても構わないとは思いますが、中には購入者の無知に付け入って訳のわからない費用や書類発行手数料を請求したり、「このバイクは中国製だから危険」(←嘘です)と不安を煽り、割り増しの整備費を請求している店舗も存在し、この辺の事情は調べる程に業界の不健全さに嫌気がさします。 これまでのメンテナンス
このバイクは無理して飛ばすようなバイクではありませんし、フレームやサスペンションももせいぜい80キロ位までの走行が恐怖を感じない限界です。維持費やガソリン代もかかりませんし(大阪から青森まで3000円ですよ)、ここまで読んでいただいた方は購入しても後悔しないと思います。1台いかがですか? |